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更新日:2018年2月2日

平成30年 新年を迎えて ふるさと再生のための何かを

 新しい年、平成30年を迎えました。明けましておめでとうございます。
 年越し稽古会で剣道をしながら新しい年を迎えました。今年で49回目となる稽古会ですが、小学生から最高齢は79歳まで、昭和と平成の剣士たちが年代に関係なく剣道を通して交流します。「交剣知愛」です。次は50回という節目の年を迎えますが、老若男女が集って剣道を行ずる中に「不易」なるものを感じます。
 平成も30年という節目の年ですが、今上天皇の御退位の日が決まり、明治、大正、昭和、平成と変わった年号が新たになります。時は流れ、世は移ろい、新しい時代がやってきます。まさに「流行」です。

 鳥取県中部地震からの復興2年目を迎えますが、今、倉吉の再生の動きを感じます。
 まず、倉吉市役所の第二庁舎の建設です。被災した東・南庁舎等の代替施設として、旧ホテイ堂を改装し、福祉や教育など市民生活に関係の深い部署をまとめる計画です。急な坂道を上ることなく、バス停を前にした庁舎で、ワン・ストップ・サービスが可能なようにして、利便性の向上をめざします。
 次に、鳥取県立美術館の建設地決定です。鳥取県民のさまざまな議論を経て、広々とした大御堂廃寺跡の横の倉吉ラグビー場に決定しました。鳥取県の施設ではありますが、地元倉吉市が美術館をどう盛り上げるか、周辺の観光ともつなげて市民の力の出しどころです。
さらに、円形劇場(フィギュアミュージアム)の建設です。現存する日本最古の円形校舎を活用し、海外でも人気の日本のフィギュアを展示し、打吹玉川伝建地区から明倫地区へとつなぎ、活性化を図ります。
 そして、倉吉市立小学校適正配置です。選挙後の12月定例市議会でも5人の議員から質問がありましたが、倉吉市の児童数がこの20年で1000人も減少している現状を看過できません。地区の代表による協議会は、さまざまな意見を出しあい論点を整理していく場であります。この課題のために協議会に参加し、「くらよし」を次世代に渡さなければなりません。
 「鶏鳴三声」の故事は、天の岩屋戸にお隠れになった天照大御神を迎え出して再び光(太陽)を取り戻したということですが、酉年の昨年は、地震を乗り越え、倉吉市に光が見えてきた年であると思います。

 12月23日に 「倉吉ハイスクールフォーラム2017」 を開催しました。倉吉市内にある5つの高校が取り組んでいる特色ある活動を地域や中学生に発表し、さまざまな職種の地域の方々から質問や助言をいただきました。日頃、地域の中で高校生の姿が見えないと言われている中で、倉吉の高校生がこんな活動をしているのだと知った市民も多かったと思います。中学生はその発表を聞き、自分の進路選択の材料とできます。
 また、市内18校の小中学生によるリーダー会議 「倉吉淀屋サミット(菜の花プロジェクト)」 も12月2日に報告会を開催しました。自分たちの住んでいるふるさと『倉吉』を大切に思い、地域の人々とともにこれからのまちづくりに取り組んでいくための活動も、来年10年目を迎えます。
 1月3日には 倉吉市成人式 を挙行し、486人の新成人をお祝いしました。実行委員会には、「伝える地元への感謝と自分の決意」をテーマに、中学生32名、高校生13名のボランティアが参加しました。
 一部の新成人の不心得の行動により中止した企画もありましたが、実行委員会の夏からの企画、冷静な対応と運営は賞賛に値するものです。
 このように、倉吉で育っている小・中・高校生がそれぞれに議論し、知恵を出し、活動をする中で、学校も地域も連携しながら、ふるさと倉吉に誇りと愛着を持つ子どもを育成し、次代を担う地域の宝を育てていきたいと思います。打吹山(エッセイ用).jpg

 戌年は、草木が枯れる状態を表しているそうですが、新しく生まれ変わる、新たに何かを産み出すという年です。酉年の昨年に見えてきた光を求め、戌年の今年は、それを形あるものにしていきましょう。
 仕事始の朝、打吹山は、吉兆を告げる雪が積もり白く輝いていました。
 ふるさとに吉事重ねよ 雪晴るる

  平成30年1月4日

     吉市教育委員会教育長 福井伸一郎